入れ歯が痛い、噛めないとお悩みの方へ
新型コロナウィルスの緊急事態宣言が発令中、「入れ歯が痛くて噛めない」と来院される方が何名もいらっしゃいました。
コロナも怖いけれど、入れ歯が痛くて痩せてしまう方がもっと怖いと言います。
入れ歯が合わないだけでなく、痛みがあると食事ができなくなってしまうからです。
今回ご紹介させていただく患者さまは、50代女性。入れ歯が痛くて噛むことができないとのことで来院されました。
上顎には、ノンクラスプデンチャー、シリコンの柔らかい入れ歯が入っていました。
柔らかい入れ歯は、フワフワしているため、奥歯でかみ締めることが難しく、前歯に負担がかかってしまいます。
そのため、ご相談にいらっしゃった際には前歯がグラグラで保存することができず、当院の総入れ歯をお勧めさせていただくことになりました。
目立たなくて小さな入れ歯が違和感がないであろうと思われるかもしれませんが、小さな入れ歯は、口の中でよく動いてしまい、発音にも影響があり、食べ物も詰まりやすいので、いつもどこかで入れ歯の不具合を感じてしまいます。
総入れ歯に不安を持たれている患者さまにお伝えさせていただいたことは、
・大きな入れ歯は口元に張りを与えることができるため、若々しさを取り戻すことができるということ。
・大きな面積で入れ歯を支えることができるため、痛みが集中せず、吸収することができるため、実は痛みがないということ。
・小さな入れ歯はどこからでも空気が侵入してしまい、外れてしまいますが、大きな入れ歯は空気が入ってくる隙間がないため外れにくいということ。
・また、食べ物が挟まりやすい小さな入れ歯と違って、大きな入れ歯は挟まる隙間がありません。
何よりも、口の中で動くことがないため、患者さまの感想は、何も入れていないみたい。
とおっしゃっていただきます。(もちろん、仮義歯にて初めての入れ歯の練習をされているときは違和感があります。しかし、その義歯に慣れていただくと、本義歯は入れていないみたい。という表現をされる方が多くいらっしゃいます。)
そして、完成した総入れ歯はこちらです。
製作してくれたのは、Weber dental labor 小泉詩織さん。
女性の美しい口元を作るのがとても上手な技工士です。
今回、患者さまの雰囲気に合わせて、これまでの歯よりも色を白くさせていただきました。
セット時は、下の歯も上の歯に合わせてホワイトニングをさせていただき、上下共に透明感のある歯になりました。
入れた直後より、痛みを感じることがなく、喜びを伝えてくださり、私たちもとても嬉しく感じました。
入れ歯が痛い、噛めないとお悩みの方、もしかしたら、小さな入れ歯であることが原因かもしれません。また、クラスプのようなバネは、歯を揺すってしまうため、ドイツではもう長く使われていないものです。
もし、そのようなお悩みをお持ちの方は、一度ご相談にいらしていただければと思います。