歯を失うと認知症のリスクが高まる?「良く噛む」ことで予防できます。
YouTubeチャンネルも更新させていただきましたので、よろしければご参考になさってください。
歯を失うと認知症のリスクが高まる?
入れ歯治療と認知症の関係についてお伝えしたいと思います。
要介護認定を受けていない65歳以上の4,425名を対象とし,歯数と義歯の使用状況を調査後,認知症を伴う要介護認定を4年間追跡調査された、神奈川歯科大学の山本 龍生先生の文献を読ませていただきました。歯科から考える認知症予防への貢献
それによると、
・歯を失ったあと、入れ歯を使用しないと認知症のリスクが1,85倍高まる。
・ほとんど歯がなくとも、入れ歯を入れる事で認知症発症リスクは4倍抑制できる可能性がある。
という研究結果が得られたそうです。
万が一、ほとんどの歯を失ってしまったとしても、入れ歯により口元の健康を取り戻すことはできます。
それにより、QOL 人生、生活の質を高め、良く噛むことで認知症が予防できる可能性は大きいと思います。
また、ドイツで開発されたテレスコープシステム(入れ歯)は、長く使っていただくためのものですが、60代で治療をされた方の10年後、20年後も考える必要があると感じます。
出来るだけシンプルな形にすることで、万が一入院されてもご家族や病院がケアしやすいように出来ることが大切だと思います。
昨今、インプラントを入れて認知症を患い、お手入れができなくなってしまい除去をせざるを得ないお話を聞くことがあります。
入れ歯は取り外しが簡単ではありますが、リーゲルテレスコープなどの鍵付きの入れ歯に関しては、定期的なメンテナンスをさせていただき、メンテナンスにいらっしゃる事が難しくなった時点で、ご家族に取り外しの方法をお伝えするなどのケアが必要だと感じました。