受け口で総入れ歯であることに不安をお持ちの方へ
受け口で総入れ歯の患者さまは、これまで入れ歯を作るのが難しいと言われてきました。
受け口で総入れ歯ということで、色々なことを諦めていた方に、今回の患者さまの事例が少しでもお役に立つことができればと思い、ご紹介させていただきます。
これまで、一度も総入れ歯を入れたことがなく、しばらく歯がない状態で生活をされていらっしゃった方の入れ歯無料相談をお引き受けいたしました。
患者さまは、マスクを手放せないご様子でしたが、第一印象は、目がとても綺麗だということでした。
美しい顔立ちに見合った、歯を入れることができれば、患者さまの人生はきっと変わるのだろうなと思いながら、お話を聞かせていただきました。
「好きな物を食べて、誰に対しても思いっきりの笑顔で接する事が出来て、また女としても自信を取り戻せるなら。」
お嬢様からの後押しもあったそうで、治療をお引き受けさせていただく事になりました。
入れ歯の型とりの際、大きなトレーを口の中に入れることに、拒絶反応や嘔吐反応がありましたが、お鼻でゆっくりと息をしていただき、リラックスしていただいたおかげで、無事に大事な記録をとることができました。(1回目の型とり)
そして、その記録を見てみると、上の模型よりも下の模型の方が前に出ていることがわかります。
いわゆる、患者さまは歯があった頃、受け口であったことがわかりました。(反対咬合)
患者さまのお母様も叔母さまも、受け口であり、遺伝性ということでした。
通常、受け口ですと、総入れ歯は難しいと言われています。
「噛みしめるときに、入れ歯にかかる圧を正しく受け止めることができる骨が無いため、しっかり噛むことが難しい。」
「骨が無いところに入れ歯があっても、うまくいかない。」
とされています。
また、受け口で総入れ歯が不安定になるか場合に、外科的に下顎を後ろに下げるような手術を行う場合もあります。
しかし、当院でご提供させていただいている、総入れ歯は、受け口であっても、入れ歯の圧をしっかりと受け止めることができ、かつ審美的に美しい口元を取り戻すことができます。
外科的な手術は一切必要ありません。
美しい口元を再現するために、患者さまが一番綺麗に見える状態で、内側から粘土のような柔らかい素材を口元の中に入れて型とりを行います。(2回目の型とり。上下顎同時印象法)
そして、そのままの状態を丸ごとコピーをし、入れ歯を製作する機械にトランスファー、移行します。
噛み合わせの分析を行い、しっかりと噛むことができる場所を探し、美しく見える口元も同時に分析します。
そして、出来上がった総入れ歯がこちらです。
患者さまは受け口ではありましたが、上顎を前に出し、理想的な歯並びに仕上げました。
実際に患者さまのお口の中に入ると、このような感じです。
大きくお口を開いても、外れることはありません。
お嬢様が、総入れ歯の装着に立会いをされたのですが、
「ママ、若くなった。別人みたい。」
と褒めてくださり、
「ママの顔好き?」
と聞いてみると。
「うん!」
と笑顔で答えてくれました。
装着した当日に患者さまより、
「今までの人生で、こんなに素晴らしい贈り物は初めてです。私の周りで困っているかたを紹介させていただきたい気持ちと、私にできることがありましたら、ぜひ協力させてください!感謝の言葉では言い尽くせないくらい感謝申し上げます。」
「私自身、これから良くなる気ししかしません!きっと明るい楽しい人生になるはずです。もし、まよってる患者さんがいらしたら、経験者のその後の人生がどうなったか…絶対知りたいと思います。」
ということで、総義歯の患者様の装着後の滑舌や食事、その後の様子などを記録してくださることになりました。
感謝の言葉しかありません。
また、その後の患者さまのご様子もお伝えすることができればと思います!
ということで、結論となりますが、受け口であっても、当院の総入れ歯はデメリットになることは何もありません。
受け口で総入れ歯ということで、治療に不安を持たれている方、他院にて難しいと言われた方、一度ご相談にいらしていただければと思います。
しっかりと噛めて美しい総入れ歯は、周りの方も幸せにし、今後の人生が素晴らしいものとなるでしょう。