上下の型とりを一緒に行う、最新の総入れ歯について
ドイツチュービンゲン大学のDr.Reiner Strackにより、発案された理論を元にした最新の総入れ歯についてお伝えしたいと思います。
従来型の総入れ歯と大きく違うところは、総入れ歯の形です。
これまでは、小さな入れ歯が違和感がないという傾向にありましたが、どうしても口の中で動いてしまい、総入れ歯であることが見た目にもわかるものでした。
最新の入れ歯は、メリハリのある大きな入れ歯です。
口の中のスペースは、想像以上に大きく、そこに小さな形の入れ歯を入れてしまうと、口元がしぼんでしまい、老けてみられてしまいます。
また、大きな入れ歯は、広い面積で支えるため、小さな入れ歯のように痛みが一点に集中することなく分散することができます。
大きく見える入れ歯が、口元に入るとこのように自然な表情になります。
小さな入れ歯を入れると、実は口元が凹み、老け顏になってしまうのです。
大きな入れ歯は膨らみをだすことができるため、歯が抜けてしまった粘膜の部分を補充することができます。
それでは、最新の総入れ歯はどのような方法で作られるのでしょうか?
本来歯があった状態を再現できるようにするには、口の中を完全にコピーする方法が必要です。
その方法を開発したのが、当院の顧問である稲葉繁先生です。
「上下顎同時印象法」
従来の総入れ歯は、上下の顎の型とりを別々に行なっていました。
この方法には、様々な欠点があります。
まず、人が生活しているとき、通常は口を閉じていると思います。
従来の型採り方法では、口を開いた状態で型採りを行います。
口を開けたままの状態は、食事をするとき、唾液を飲み込むときの動きは再現できず、そこに誤差が生じてしまうのです。
新しく開発した、最新の総入れ歯は、上下を一緒に型とりを行う方法です。
口を閉じた状態で型をとり、型とりの最中に唾を飲んでいただきます。
唾を飲み込む動作まで、口元を完全にコピーできる方法は、この方法以外にはありません。
患者さまご自身の筋肉の動きや形を再現できる方法です。
また、最新の総入れ歯は、精密な型とり、かみ合わせの記録など、全て一度にコピーするため、従来であるならば、6回〜10回の通院回数が必要でしたが、4回と少なくて済みます。
稲葉歯科医院は、平成28年5月に、国内で初めてテレスコープ義歯、総入れ歯専門歯科技工所「Weber dental labor」を開設しました。
設備機材は、すべてドイツ製の最新の機材を取り入れており、Made in Germanyのお仕事を日本で再現させます。
また、精密な製作方法(イボカップシステム)により、密着度の高い入れ歯ができます。
稲葉歯科医院と、Weber dental laborの技工所が連携を組んで、患者様に高い技術力を提供させていただきたいと思います。
YouTubeチャンネルも更新しております!ご参考になさってください。