歯科恐怖症の方へ
Q.子供の頃、歯の治療の痛さに驚いて動いてしまい、押えつけられて治療をされたことから、歯医者さん恐怖症になりました。
虫歯になる度に何度も、勇気を出して通院を試みたのですが、吐き気と過呼吸で治療を続けられず、結局途中で行かなくなってしまい…。そのため今は、上の歯は全てなくなりました。下は2本残っていますが、今にも抜け落ちそうです。
そのため、近所の歯科医院で入れ歯を作ってもらいましたが、外れやすいことが常に気になり、口を開けて笑うこともできません。もうこれ以上、歯のことで悩みたくありません。入れ歯であることを忘れてしまうぐらい自分に合う入れ歯を作ってもらうことはできますでしょうか?
A.子供の頃に怖い思いをしたことが原因で歯科医院へ行かれず、歯を悪くされてしまったという方は、あなただけではありません。実は、とても大勢の方が同じ経験をされています。
何をされるのか分からない
歯科恐怖症というのは、「何をされるのか分からない」という不安から起こる恐怖心が大きな要因のひとつです。
これは、お子さまでも大人の方でも同じです。だから歯科医師は、治療を始める前にまず、何のために、どのような治療をするのかをしっかりご説明して、患者様との信頼関係を築いて安心していただけるように努めることが大切だと考えます。
先生に言いたいことが伝えられない
漠然とした恐怖心から「先生に言いたいことが伝えられない」といった方も少なくありません。歯科医院への通院が楽しいという方はほんのわずかで、ほとんどの患者様が「なかなか人には言えない悩み」の相談のためにご来院されています。
特に入れ歯に関しては、「他人に知られたくない」という思いを強くもたれる、とてもプライベートなご相談だと思います。だからこそ私達は、患者様のプライバシーを守ることなど、様々なことに配慮しながらお話を伺わせていただいています。
「言いたいこと」だけを単刀直入にお話できなくても大丈夫です。時間をかけてお伺いしますので、どのようなことでもお話いただきたいと思っています。
歯を削る音や歯科医院の臭いだけで冷や汗がでる
患者様にとって歯科医院は、できることならあまり行きたくない場所であり、痛みがあったり詰め物がとれてしまったりして「仕方なく…」という気持ちでご来院される方がほとんどでしょう。だからこそ、歯を削る音や臭いまでが気になり、ストレスに感じてしまわれるのだと考えます。
ですので当院では、少しでも患者様のストレスを削減できるよう、いろいろな工夫をしています。まず、歯科医院のあり方で最も大切なことは、患者様、歯科医師、スタッフがお互いに気持ち良く、信頼関係で結ばれていることだと思います。そして、スタッフが笑顔で声をかけるなどして、緊張されている患者様の心をほぐし、居心地の良い空間をつくりだすようにしています。
特に、歯科医院独特の臭いに関しまして、「臭いの元となる薬剤を使用しない」など、深く配慮していますのでご安心下さい。
『入れ歯であることを忘れてしまうぐらい、ご自分に合う入れ歯』をご提供します
患者様が、「入れ歯をしていることを忘れてしまうほどの入れ歯」をお作りすることは、私達が目標としていることです。そして、当院で入れ歯治療をされた患者様が、その後のメンテナンスにご来院された際、私達の目標が達成できていることを確信させてくださっています。
何故なら多くの患者様が、お友達と旅行へ行ったことや、レストランで美味しい食事を召し上がったことなど、「歯以外のこと」を楽しそうにお話くださるからです。このとき、「あっ、もう歯の悩みから解放されて、人生を楽しんでいらっしゃるのだな」と感じられ、大変嬉しく思うのです。
このように、入れ歯の治療は、治療が終わってからこそが、患者様との長いお付き合いの始まりだと思っています。メンテナンスもさせていただきますし、万が一何かトラブルが起きた際にもしっかり対応し、長くご愛用いただけます。
お友達やご家族との会食や旅行、仕事でのプレゼンテーションなどにおいて、歯の悩みがある時には、口元を隠したり、発言が少なくなってしまったり、どうしても積極的になることができません。
歯科恐怖症であっても、ほんの少し勇気をだして当院にご相談いただければ、その後の人生が素晴らしいものに変わると思います。